○浅川町自立支援医療費(育成医療)支給認定実施要綱

平成28年12月19日

訓令第25号

(目的)

第1条 この要綱は,障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「法」という。)第58条第1項に基づく自立支援医療費(育成医療)の支給認定(以下「支給認定」という。)の事務手続及び運営等について,障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行令(平成18年政令第10号。以下「令」という。),障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成18年厚生労働省令第19号。以下「施行規則」という。),福島県障害者総合支援法施行細則の定めるところによるほか,本要綱により支給認定の適正な実施を図るとともに効率的な運営に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 指定自立支援医療を実際に受ける者を受診者(受診児)という。

(2) 自立支援医療費の支給を受ける者を受給者(保護者)という。

(3) 自立支援医療費の支給認定を申請しようとする者を申請者という。

(4) 住民基本台帳上の世帯を単に世帯という。

(5) 自立支援医療費の支給に際し用いる世帯(医療保険の加入単位,すなわち受診者と同じ医療保険に加入する者をもって,生計を一にする世帯)を「世帯」という。

(自立支援医療(育成医療)の対象)

第3条 自立支援医療(育成医療)(以下「育成医療」という。)の対象となる児童は,親権者又は未成年後見人(以下「保護者」という。)が浅川町内に住所を有する児童で,身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第4条の規定による別表に掲げる程度の身体上の障害を有する児童又は現存する疾患が,当該障害又は疾患に係る医療を行わない将来において同別表に掲げる障害と同程度の障害を残すと認められる児童であって,確実な治療の効果が期待できるものとする。

2 育成医療の対象となる障害は,次のとおり施行規則第6条の13で定めるものである。

(1) 視覚障がいによるもの

(2) 聴覚,平衡機能障がいによるもの

(3) 音声機能,言語機能又はそしゃく機能の障がいによるもの

(4) 肢体不自由によるもの

(5) 心臓,腎臓,呼吸器,ぼうこう若しくは直腸,小腸又は肝臓の機能の障がいによるもの

(6) 先天性の内臓の機能の障がいによるもの((5)に掲げるものを除く。)

(7) ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障がいによるもの

3 内臓の機能の障がいによるものについては,手術により,将来,生活能力を維持できる状態のものに限ることとし,いわゆる内科的治療のみのものは除く。

なお,腎臓機能障がいに対する人工透析療法,腎移植術後の抗免疫療法,小腸機能障がいに対する中心静脈栄養法,心臓機能障がいに対する心移植術後の抗免疫療法及び肝臓機能障がいに対する肝臓移植手術後の抗免疫療法については,それらに伴う医療についても対象となる。

4 自立支援医療費の支給の対象となる育成医療の内容は,次のとおりとする。

(1) 診察

(2) 薬剤又は治療材料の支給

(3) 医学的処置,手術及びその他の治療並びに施術

(4) 居宅における療養上の管理及びその治療に伴う世話その他の看護

(5) 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護

(6) 移送(医療保険により給付を受けることができない者の移送に限る。)

(支給認定の申請)

第4条 支給認定の申請は,施行規則第35条に定めるところによるが,その申請手続きは次に定める書類を添えて町長に申請するものとする。

(1) 自立支援医療費(育成医療)支給認定申請書(様式第1号,以下「申請書」という。)

(2) 指定自立支援医療機関において育成医療を主として担当する医師の作成する自立支援医療(育成医療)意見書(様式第2号,以下「医師の意見書」という。)

(3) 受診者及び受診者と同一の「世帯」に属する者の名前が記載されている被保険者証・被扶養者証・組合員証など医療保険の加入関係を示すもの(以下「被保険者証等」という。)の写し。

(4) 受診者の属する「世帯」の所得の状況等が確認できる資料(市町村民税の課税状況が確認できる資料,生活保護法(昭和25年法律第144号)による生活保護受給世帯(以下「生活保護世帯」という。)又は中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)による支援給付受給世帯(以下「支援給付世帯」という。)の証明書,市町村民税世帯非課税世帯については受給者に係る収入の状況が確認できる資料)ただし,同意書を提出することにより,浅川町で課税状況が確認できる場合は,資料を省略できるものとする。

(5) 腎臓機能障がいに対する人工透析療法の場合については,特定疾病療養受療証の写し。

2 医師の意見書は,支給認定に当たっての基礎資料となるものであるから,指定自立支援医療機関において育成医療を主として担当する医師が作成したものである必要がある。

(支給認定)

第5条 町長が所定の手続による申請を受理した場合は,公正中立な立場から審査を行い,受診者について育成医療の要否等に関し,育成医療の対象となる障害の種類,具体的な治療方針,入院,通院回数等の医療の具体的な見通し及び育成医療によって除去軽減される障がいの程度について具体的に認定を行うとともに,支給に要する費用の概算額の算定を行う。

なお,自立支援医療費の支給に要する費用の概算額の算定は,指定自立支援医療機関において実施する医療の費用(食事療養の費用を除く。)について健康保険診療報酬点数表によって行うものとする。

2 町長は,当該申請について,育成医療を必要とすると認められた場合は,「世帯」の所得状況を確認の上,高額治療継続者(令第35条第1項第1号に規定する高額治療継続者をいう。いわゆる「重度かつ継続」。以下同じ。)への該当・非該当,負担上限月額の認定を行った上で,施行規則の定めるところにより,自立支援医療受給者証(育成医療)(様式第3号,以下「受給者証」という。)を交付し,併せて,指定自立支援医療機関(薬局,訪問看護事業者を含む。)に対して認定内容を通知する。また,必要に応じ自己負担上限額管理票(様式第4号,以下「管理票」という。)を申請者に交付する。

認定を必要としないと認められる場合については,認定しない旨,通知書(様式第5号)を申請者に交付する。

3 育成医療の具体的方針は,受給者証に記入する。

4 自立支援医療費の支給の範囲は,受給者証に記載されている医療に限られる。

5 支給認定の有効期間は原則3か月以内とする。

なお,次に掲げる対象疾患については最長1年以内とする。

(1) 肢体不自由

理学療法・補装具療法

(2) 音声・言語・そしゃく機能障がい

歯科矯正・義歯治療・言語療法(唇顎口蓋裂等に起因するものに限る。)

(3) 腎臓機能障がい

人工透析療法

(4) 小腸機能障がい

中心静脈栄養法(IVH)(小腸機能障がいに起因するものに限る。)

(5) その他の内臓障がい

排便訓練・ストマ(人工肛門)ケア(鎖肛・巨大結腸症に起因するものに限る。)

(6) 免疫機能障がい

HIV感染に対する治療

6 同一受診者に対し,当該受診者が育成医療を受ける指定自立支援医療機関の指定は,原則1か所とする。ただし,医療に重複がなく,やむを得ない事情がある場合に限り,例外的に複数指定する。

7 受給者は,受診者が死亡した場合又は身体の状況から育成医療を受ける必要がなくなった場合は,交付していた受給者証を速やかに町長に返還しなければならない。

8 受診者が,支給認定の有効期間内に満18歳になった場合であっても,当初の支給認定の有効期間中は育成医療の支給認定の取消しは行わないものとする。ただし,当初の支給認定の有効期間を超えて再度の育成医療の支給認定を行うことはできないものとする。

(育成医療の再認定及び医療の具体的方針の変更)

第6条 支給認定の有効期間が終了し,再度の支給認定を申請する場合(以下「再認定」という。),申請者は,申請書に再認定の必要性を詳細に記した医師の意見書,被保険者証等,受診者の属する「世帯」の所得の状況等が確認できる資料のほか,腎臓機能障がいに対する人工透析療法の場合については特定疾病療養受療証を添付の上,町長に申請し,町長は再認定の要否等について審査し,再認定が必要であると認められるものについて,再認定後の新たな受給者証を交付する。再認定を必要としないと認められるものについては,認定しない旨を第5条第2項の却下手続に準じて通知書を交付する。

2 有効期間内に医療の具体的方針を変更する場合,変更の申請書に変更の必要性を詳細に記した医師の意見書を添付の上,町長に申請する。町長は育成医療の変更の要否等について変更が必要であると認められるものについて,変更後の新たな受給者証を交付する。

なお,医療の具体的方針の変更の効力の始期は,変更を決定した日以降とする。また,変更を必要としないと認められるものについては,認定しない旨を第5条第2項の却下手続に準じて通知を交付する。

(受給者証等記載事項の変更について)

第7条 受給者は,次に記載する事項に変更があった場合,自立支援医療受給者証等記載事項変更届(育成医療)(様式第6号,以下「変更届」という。)を町長に提出しなければならない。

(1) 受診児に関する事項(氏名・住所・電話番号)

(2) 保護者に関する事項(氏名・住所・電話番号)

(3) 被保険者証に関する事項(記号及び番号・保険者名・受診児と同一の加入者)

(自立支援医療費の支給の内容)

第8条 自立支援医療費の支給の対象となる育成医療の内容は,第3条のとおりであるが,それらのうち治療材料等の取扱いについては,次のとおりとする。

(1) 自立支援医療費の支給は,受給者証を指定自立支援医療機関に提示して受けた育成医療に係る費用について,町長が当該指定自立支援医療機関に支払うことにより行うことを原則とする。

(2) 治療材料費は,治療経過中に必要と認められた医療保険適用のものであり,最少限度の治療材料及び治療装具のみを支給することとし,この場合は現物給付をすることができる。なお,運動療法に要する器具は指定自立支援医療機関において整備されているものであるため支給は認めない。

(3) 治療装具については,まず,保護者が業者に代金全額を支払い,その後,健康保険の請求手続きを行った後に,請求書(様式第7号),着装証明書(様式第8号),支払金口座振替確認票(様式第9号)に治療装具代金の領収証写し,健康保険の発行する給付金の決定通知書の写し及び自己負担上限管理票を添えて,町長に請求するものとする。

(4) 移送費の支給は,医療保険による移送費を受けることができない者について,受診者を移送するために必要とする最小限度の経費とし,家族が行った移送等の経費については認めない。

(5) 受給者は,移送費の支給を受ける場合,事前に町長に看護・移送承認申請書(様式第10号)を提出する。町長は,本人が歩行困難等により必要と認められる場合に看護・移送承認書(様式第11号)を交付する。

2 支給認定の有効期間中において,育成医療の対象疾病に直接起因する疾病を併発した場合は,その併発病の治療についても自立支援医療費の支給の対象としても差し支えないものとする。

(育成医療に係る診療報酬の請求,審査及び支払)

第9条 診療報酬の請求,審査及び支払については,平成24年3月22日社援発第0322第4号社会・援護局長通知「自立支援医療(更生医療)の支給に係る診療(調剤)報酬の審査及び支払に関する事務の社会保険診療報酬支払基金への委託要領について」及び昭和49年児発第655号通知「育成医療費等公費負担医療の給付にかかる診療報酬等の審査及び支払に関する事務の国民健康保険団体連合会への委託について」に定めるところによる。

(台帳)

第10条 町長は,受給者証の交付及び自立支援医療費の支給等について自立支援医療費(育成医療)給付申請書受付台帳(様式第12号)を備え付け,支給の状況を明らかにしておかなければならない。

(所得区分)

第11条 自立支援医療費については,法第58条第3項の規定により,自己負担について受診者の属する「世帯」の収入や受給者の収入に応じ区分(以下「所得区分」という。)を設け,所得区分ごとに負担上限月額(令第35条第1に規定する負担上限月額をいう。以下同じ。)を設けることとする。

2 所得区分及びそれぞれの負担上限月額は次のとおりとする。

(1) 生活保護 負担上限月額 0円

(2) 低所得1 負担上限月額 2,500円

(3) 低所得2 負担上限月額 5,000円

(4) 中間所得層 負担上限月額 設定なし

(5) 一定所得以上 自立支援医療費の支給対象外

3 前項の所得区分のうち中間所得層については,受診者が高額治療継続者に該当する場合には,次のとおり別途所得区分を設け,それぞれの負担上限月額を設ける。

(1) 中間所得層1 負担上限月額 5,000円

(2) 中間所得層2 負担上限月額 10,000円

4 第2項の所得区分のうち中間所得層に該当する受診者であって高額治療継続者に該当しない者が育成医療を受ける場合には,平成32年3月31日までの間は,次のとおり別途所得区分を設け,それぞれの負担上限月額を設ける。

(1) 中間所得層(育成医療)Ⅰ 負担上限月額 5,000円

(2) 中間所得層(育成医療)Ⅱ 負担上限月額 10,000円

5 第2項の所得区分のうち一定所得以上については,受診者が高額治療継続者に該当する場合には,平成32年3月31日までの間は,自立支援医療費の支給対象とし,次のとおり別途所得区分及び負担上限月額を設ける。

(1) 一定所得以上(重度かつ継続)負担上限月額 20,000円

6 第2項の所得区分のうち生活保護の対象は,受診者の属する世帯が生活保護受給世帯又は支援給付受給世帯であるものとする。

7 第2項の所得区分のうち低所得1の対象は,受診者の属する「世帯」が市町村民税世帯非課税世帯であって,受給者に係る次に掲げる収入の合計金額が80万円以下であり,かつ,所得区分が生活保護の対象ではない場合であるものとする。

8 第2項の所得区分のうち低所得2の対象は,受診者の属する「世帯」が市長村民税世帯非課税世帯であって,かつ,所得区分が生活保護及び低所得1の対象ではない場合であるものとする。

9 第2項の所得区分のうち中間所得層の対象となるのは,受診者の属する「世帯」に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が23万5千円未満の場合であって,かつ,所得区分が生活保護,低所得1及び低所得2の対象ではない場合であるものとする。

10 第2項の所得区分のうち一定以上の対象となるのは,受診者の属する「世帯」に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が23万5千円以上の場合であるものとする。

11 第3項の所得区分のうち中間所得層1の対象となるのは,第2項中間所得層の対象のうち,受診者が高額治療継続者に該当し,かつ,受診者の属する「世帯」に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が3万3千円未満である場合であるものとする。

12 第3項の所得区分のうち中間所得層2の対象となるのは,第2項中間所得層の対象のうち,受診者が高額治療継続者に該当し,かつ,受診者の属する「世帯」に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が3万3千円以上23万5千円未満の場合であるものとする。

13 第4項の所得区分のうち中間所得層(育成医療)Ⅰの対象となるのは,第2項中間所得層の対象のうち,受診者が育成医療を受け,かつ,受診者の属する「世帯」に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が3万3千円未満である場合であるものとする。

14 第4項の所得区分のうち中間所得層(育成医療)Ⅱの対象となるのは,第4項中間所得層の対象のうち,受診者が育成医療を受け,かつ,受診者の属する「世帯」に属する者の市町村民税額(所得割)の合計が3万3千円以上23万5千円未満の場合であるものとする。

15 第9項から前項までにおいて,市町村民税額(所得割)の合計を判断する場合には,第14条第1項に基づくこととなる。

16 第5項の対象となるのは,第2項一定所得以上の対象のうち,受診者が高額治療継続者に該当する場合であるものとする。

17 「重度かつ継続」の範囲は次のとおりとする。

(1) 疾病等から対象となる場合

心臓機能障害(心臓移植後の抗免疫療法に限る。)腎臓機能障がい,小腸機能障がい又はヒト免疫ウィルスによる免疫機能障がいを有する者

(2) 疾病等にかかわらず高額な費用負担が継続することから対象となる場合医療保険の高額療養費の多数月該当者(「多数該当」とは医療制度における高額療養費支給制度の1つで,具体的には療養があった月以前の12か月の間に高額療養費の支給が3月以上ある場合支給される制度)

(「世帯」)

第12条 「世帯」については,第7項第2号を除き医療保険の加入単位,すなわち受診者と同じ医療保険に加入する者をもって,生計を一にする「世帯」として取り扱うこととする。

2 家族の実際の居住形態にかかわらず,また,税制面での取扱いにかかわらず,第7項第2号,医療保険の加入関係が異なる場合には別の「世帯」として取り扱う。

3 申請者から申請を受けた場合には,申請書の他,受給者の氏名が記載(被保険者本人として記載又は被扶養者として記載)されている被保険者証等の写し(受診者が18歳未満である場合は受給者のものに加えて受診者の氏名が記載されている被保険者証等の写しも同時に)を提出させるものとする。あわせて,受診者の属する「世帯」に属する他の者の氏名が記載された被保険者証等の写しを提出させるものとする。

4 受診者が国民健康保険の被保険者である場合については,申請者の提示した被保険者証等の写しが「世帯」全員のものかどうかにつき,申請者に住民票を提出させる,又は,職権で調査する等の方法によって確認を行う。

5 「世帯」に属する他の者の氏名が記載された被保険者証等の写しについては,被保険者証等の形式や加入している医療保険によって,第14のとおり所得区分の認定に際して対象となる者の範囲が異なることから,提出する必要のある範囲が異なる点に留意する。

6 市町村民税非課税世帯や市町村民税(所得割)の「世帯」における合計額については,受診者の属する「世帯」の世帯員が自立支援医療を受ける日の属する年度(自立支援医療を受ける日の属する年度が4月から6月である場合にあっては,前年度)の課税状況を基準として判断することが基本となるが,自立支援医療を受ける日の属する月が4月から6月である場合であって,7月以降も継続して自立支援医療を受けることとなっているときには,これらに該当するかどうかにつき7月に再確認を行うことは必ずしも要さない。ただし,個別の判断によって再確認を行うものとする。

7 世帯」の範囲の特例

(1) 受診者と同一の「世帯」に属する親,兄弟,子どもがいる場合であっても,その親,兄弟,子どもが,税制と医療保険のいずれにおいても障がい者を扶養しないこととしたときは,原則からいえば同一「世帯」であっても,特例として,受診者及びその配偶者を別の「世帯」に属するものとみなす取扱いを行うことを,受給者の申請に基づき選択できるものとする。この場合,この特例を認め得る場合は,受診者及びその配偶者は市町村民税非課税である一方,これ以外に同一の「世帯」に属する者が市町村民税課税である場合のみとする。

また,この特例を認めるよう申請があった場合には,申請書の他,受診者及びその配偶者が扶養関係に基づく各種控除(以下「扶養控除」という。)の対象となっていないかどうかを確認する。なお,ある年度において扶養関係にあったものの,当該年度の途中で生計を別にしたような場合は,税の申告が年1回であることから,次年度の税申告時から扶養控除の対象から外れることとなる者については,本人から,その旨の確認を誓約書等適宜の方法によって得ることにより,別の「世帯」とみなす取扱いができるものとする。

(2) 受診者が18歳未満の場合については,受診者と受給者が同一の医療保険に加入していない場合であっても,受診者と受給者を同一の「世帯」とみなすものとする。

8 受給者は,加入している医療保険が変更となった場合など「世帯」の状況が変化した場合は,新たな被保険者証の写し等必要な書面を添付の上,速やかに変更届を町長に提出しなければならない。なお,「世帯」の状況の変化に伴い支給認定の変更が必要となった場合には,受給者は,別途町長に支給認定の変更の申請書を提出しなければならない。

(「世帯」の所得の認定)

第13条 「世帯」の所得は,申請者の申請に基づき認定するものとする。

2 申請があったとしても,提出資料や申請者からの聞き取りから,所得が一切確認できなければ,原則として所得区分を第12条第2項一定所得以上として取り扱うこととする。

また,市町村民税額(所得割)が23万5千円未満であることについてのみ確認できた場合は,所得区分を中間所得層として取り扱うこととし,第11条第3項に該当する場合は所得区分を中間所得層2と,第12条第4項に該当する場合は所得区分を中間所得層(育成医療)Ⅱとして取り扱うこととする。さらに,市町村民税非課税であることについてのみ確認できた場合には,所得区分を第12条第2項低所得2として取扱うこととする。

3 「世帯」の所得の確認は,各医療保険制度の保険料の算定対象となっている者の所得を確認するものとする。

(「世帯」の所得区分の認定)

第14条 「世帯」の所得区分は,受診者の属する「世帯」のうち,各医療保険制度で保険料の算定対象となっている者(例えば,健康保険など被用者保険では被保険者本人,国民健康保険では被保険者全員)に係る市町村民税の課税状況等を示す公的機関発行の適宜の資料に基づき認定するものとする。

また,各医療保険制度における自己負担の減額証等に基づいて市町村民税が非課税であることを認定しても差し支えない。なお,所得区分が第12条第2項低所得1に該当するかどうかを判断する場合には,申請者の障害年金等,特別児童扶養手当等の受給状況を示す公的機関発行の適宜の資料に基づき認定するものとする。

2 所得区分は,支給認定の審査時に把握されている所得状況に基づき認定するものとする。なお,所得状況について定期的に職権で把握し,職権で把握した所得に応じた所得区分に変更できるものとする。

(支給認定の変更)

第15条 受給者は支給認定の変更の申請を行う場合,申請書に必要事項を記載し,変更の生じた理由を証する書類,受給者証を添えて町長に提出しなければならない。

なお,申請書及び受給者証の記載事項の変更のうち,負担上限月額(所得区分及び高額治療継続者の該当・非該当)及び指定自立支援医療機関以外の変更については,変更届をもって届出させることとする。

2 町長は,申請を受け,所得区分の変更の必要があると判断した場合は,変更することを決定した日の属する月の翌月の初日から新たな所得区分に変更するものとし,新たな所得区分と負担上限月額を記載した受給者証を交付する。

また,必要に応じ管理票を交付する。町長は,所得区分の変更の必要がないと判断した場合は,変更認定を行わない旨の通知書を申請者に交付する。

3 町長は,申請を受け,指定自立支援医療機関の変更の必要があると判断した場合は,変更することを決定した日以降より新たな医療機関に変更するものとし,新たな指定自立支援医療機関を記載した受給者証を交付する。なお,指定自立支援医療機関の変更の必要がないと判断した場合は,変更認定を行わない旨の通知書を申請者に交付する。

(負担上限月額管理の取扱い)

第16条 自立支援医療において負担上限月額が設定された者については,管理票を交付する。

2 管理票の交付を受けた受給者は,指定自立支援医療機関で指定自立支援医療を受ける際に受給者証とともに管理票を医療機関に提示する。

3 管理票を提示された指定自立支援医療機関は,受給者から自己負担を徴収した際に,徴収した自己負担額及び当月中にその受給者が指定自立支援医療について,支払った自己負担の累積額を管理票に記載し医療機関等を認める印を押印する。当該月の自己負担の累積額が負担上限月額に達した場合は,管理票の所定欄にその旨を記載し医療機関等を認める印を押印する。

4 受給者から,当該月の自己負担の累積額が負担上限月額に達した旨の記載のある管理票の提出を受けた指定自立支援医療機関は,当該月において自己負担を徴収しないものとする。

(医療の種類と負担上限月額及び食事療養費)

第17条 自立支援医療の負担上限月額は,令第1条に規定される自立支援医療の種類(育成医療,更生医療又は精神通院医療)ごとに設定されるものである。それぞれの種類ごとに負担上限月額が適用され,異なる種類間では合算を行わない。

2 所得区分が第12条第2項中間所得層である育成医療の受給者が複数の疾病に関して支給認定を受けた場合において,高額治療継続者に該当する疾病等に係る認定を含む時は,当該複数疾病に係る育成医療又は更生医療の自己負担の合計額について,高額治療継続者に係る負担上限月額を適用する。

3 育成医療に係る入院時の食事療養については,所得区分が生活保護及び生活保護移行防止のため食事療養費の減免措置を受けた受給者(以下「食費減免者」という。)以外の受給者には,医療保険における入院時の食事療養に係る標準負担額と同額分を自己負担させることとなる(健康保険の療養に要する費用の額の算定の例により算定した額が自立支援医療費の対象となりうるのだが,実際には医療保険が優先し,食事療養費分が医療保険から支払われるため,自立支援医療費からは食事療養費分が支払われないこととなる。)

一方,食費減免者には,入院時の食事療養に係る自己負担額を0円とするので,食費減免者以外の受給者とは異なり,自立支援医療費から少なくとも医療保険の標準負担額相当部分が支給されることとなる(原則的に健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例により算定した額が自立支援医療費から支給されることとなるが,医療保険が優先するため,医療保険に加入している食費減免者については,最終的に医療保険の標準負担額相当部分のみが,生保世帯等で医療保険に加入していない食費減免者については,健康保険の食事療養費相当部分と標準負担額相当部分の合算分が,それぞれ自立支援医療費として支給されることとなる。)

4 入院時の食事療養に係る自己負担額については,負担上限月額を計算する際の自己負担額には含まれない。

(未申告者の取扱い)

第18条 非課税であることから申告しておらず,課税・非課税の確認がとれない者については,原則として,申告した上で非課税の証明書を取得するよう求め,その証明書を提出させるものとする。非課税であることが確認できなければ,所得区分を第12条第2項一定所得以上として取り扱う。なお,この場合において第12条第5項の適用はないものとする。

(医療保険未加入者の取扱い)

第19条 自立支援医療費の申請の審査の段階で加入医療保険の把握を行い,加入手続を行っていない場合には,保護者に対して手続を促すとともに,被用者保険の加入者となる場合や,生活保護世帯の医療扶助又は支援給付世帯の医療支援給付の対象となっている場合を除き,国民健康保険主管課に連絡し,国民健康保険の加入手続が行われるようにする。

2 自立支援医療費の受給者がその有効期間内に加入医療保険の資格を喪失した場合は,被用者保険の加入者となり得る場合や生活保護世帯又は支援給付世帯の対象となり得る場合を除き,速やかに国民健康保険主管課に連絡し,国民健康保険の加入手続が行われるようにする。

3 前2項の加入手続を行っている途上における申請に際しての「世帯」の取扱いについては,加入手続が完了した場合の「世帯」に準じて取り扱う。

4 第1項及び第2項にかかわらず,申請者が正当な理由がなく医療保険の加入手続を行わない場合については,「世帯」の範囲及び所得の確認ができないことから,所得区分は第12条第2項一定所得以上として取り扱うこととする。なお,この場合において第12条第5項の適用はないものとする。

(指定自立支援医療機関の窓口における自己負担額)

第20条 受給者の自己負担については,その性質上,医療保険制度における一部自己負担金の一部であるから,健康保険法(大正11年法律第70号)第75条に規定する一部負担金の端数処理の規定が適用され,医療機関における自己負担の徴収に当たっては,10円未満の金額は,四捨五入して,自己負担を徴収するものであること。

2 所得区分が第12条第2項中間所得層であるため負担上限月額が設定されていない者について,医療費総額の1割相当額が医療保険の自己負担限度額(高額療養費基準額)を超えた場合は,高額療養費基準額を徴収すること。この場合,高額療養費は医療機関に支給されるものであること。

(医療保険各法等との関連事項)

第21条 他法に基づく給付が行われる医療との関係については,令第2条に規定されているとおりである。したがって,自立支援医療費の支給は,医療保険の自己負担部分を対象とすることとなるものであることとする。

1 この要綱は,公布の日から施行し,平成28年4月1日から適用する。

2 この要綱の施行の際,福島県自立支援医療費(育成医療)支給認定実施要綱によりなされた手続きは,この要綱の相当規定によりなされた手続きと見なす。

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浅川町自立支援医療費(育成医療)支給認定実施要綱

平成28年12月19日 訓令第25号

(平成28年12月19日施行)

体系情報
第8編 生/第1章 社会福祉/第4節 心身障害者福祉
沿革情報
平成28年12月19日 訓令第25号